ソメイヨシノが葉桜へと姿を変えはじめたと思ったら、庭園ではフジやサツキの花が咲きはじめました。今日はお昼から冷たい雨が降ってきましたが、なんだかとても季節が移り変わるのが早いような気がしてしまいますね。
3月上旬からスタートしたこの春季展「藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」も、残りあと3週間あまりとなりました。会期が長いような気がしていたものの、気がつけばもう過ぎた日数のほうが多くなっていて、それにも驚いてしまいます。詩情豊かな藤平作品の世界、もうお楽しみいただきましたでしょうか??
それでは、10回目となる作品紹介にまいりたいと思います!今回取り上げるのは「呉須手鉢」(茶道資料館蔵)です。
「呉須」とは、磁器の染め付けの際に用いる鉱物質の顔料のことです。その顔料が使われたこの手鉢は口縁部分が大きく広がっていて、「一体何の形だろう?」と思わず見入ってしまいます。
幾何学的なモチーフがあったり、様々な布目があったりと、観る人によって注目するところが違うこちらの作品。だからこそ、この作品から膨らむ世界観も人それぞれなのではないでしょうか。藤平伸自身がどのようなイメージでこの作品を生み出したのか…そんなことを考えながら観てみるのも楽しいかもしれません。また、どんなものを入れようかな?と想像するのもいいですね。
さて、先週末の8日(日)に書画作品の一部を展示替えいたしました。やきものだけでなく、書や画にも秀でた藤平伸の世界をぜひお見逃しなく!
そして、新緑や様々な花が咲き誇る庭園も、あわせてお楽しみくださいね。
◎H30年春季展「藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」HP→こちら
藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-
松花堂美術館で開催する「平成30年春季展 藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」の特設ブログです。展覧会情報や作品紹介などを発信していきます。
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