寒の戻りで、久しぶりに「…寒い!」という言葉が口をついて出る1日となりましたね。数日後にはまた一気に気温が上がるとのことで、気温の変化になかなか体調がついていかない…と思う方も多いのではないでしょうか。新年度が始まって1週間が経ち、そろそろ疲れも出てくる頃かと思います。ときにはほっと一息つきながら、毎日を過ごしてくださいね。
さて、先月末から私たちの目を楽しませてくれたソメイヨシノは次第に葉桜へと姿を変えてきましたが、しだれ桜や八重桜、そして椿や馬酔木などの花々はまだまだ庭園を彩っています。さらに新緑も目に鮮やかで、庭園をぐるっとまわることで様々な景色をお楽しみいただけます(松花堂の公式ブログやSNSにて庭園の様子をご紹介しております!ぜひご覧ください)。
また、美術館でもほっこりとさせてくれる作品が皆さまをお待ちしております!今回はそんな作品のひとつ「灰釉陶硯」(茶道資料館蔵)をご紹介しましょう。
「陶硯」とは字面のとおり、陶器でつくられた硯です。硯、というと学校の書道の時間に使っていた黒いシンプルなものを思い浮かべますが、それとは全く印象の異なるもの。なんだか使うのがもったいないような気もしてしまうほど、穏やかな色合いをしています。
他の藤平作品が、それ全体で釉のグラデーションを楽しむことができたり、独特の造形をしていたりするのに比べるとシンプルなデザインとなっていますが、そのなかで陸や海(中央部分)の柔らかな曲線がなんともいえず愛らしく感じられますね。そのギャップが、藤平作品の魅力ともいえるかもしれません。この作品の隣にも、また違った印象の陶硯が展示されていますので、そちらもあわせてお楽しみください。
松花堂庭園だけでなく、背割堤やさくら近隣公園の桜も葉桜になりつつありますが、「背割堤さくらまつり」の開催にともなって、明日4月9日(月)も臨時開館いたします。明日もいいお天気になりそうですので、新緑がまぶしい松花堂庭園と、詩情豊かな作品が楽しめる美術館へぜひおでかけください!お待ちしております。
◎平成30年春季展「藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」HP→こちら
藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-
松花堂美術館で開催する「平成30年春季展 藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」の特設ブログです。展覧会情報や作品紹介などを発信していきます。
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