4月になって、今日が最初の月曜日。いよいよ本格的に新年度がスタートですね。心機一転、新たな目標のもとで気合を入れた人もたくさんおられるのではないでしょうか。桜の見頃は例年よりも少し早かったようですが、気持ちのいいお天気のもと、今日からまた素敵な毎日を送っていきましょう!
本来ならば休館日の本日ですが、「背割堤さくらまつり」の開催にともない、庭園・美術館ともに臨時開館しております。昨日までは「松花堂つばき展」のレポートをブログでお伝えしていましたが、今日からまた春季展の作品紹介ブログも更新していきます!今回ご紹介するのは、「虫の音」(個人蔵)です。
かごの中にいるのは一匹の虫。じっとした佇まいは「静」の雰囲気を漂わせますが、ぐっと曲げた足の様子は、このあと大きく跳躍しそうなほど「動」を感じさせます。その不思議な感覚は、陶器と金属とを組み合わせたことに由来するのかもしれません。
この陶器と金属を組み合わせてひとつの作品を作り上げる取り組みは、藤平伸の1990年代以降の作品にみられるもの。この作品に置いては、虫の体やかごの土台は陶器で、虫の足やかごの覆いは金属で作られており、その絶妙なバランスが私たちに強いインパクトを与えているようです。
かごの中の虫をじっと見つめたとき、どんな感情を抱くのかは人それぞれだと思います。昔よく虫取りをしたことを思い出したり、かごの中にいる虫の気持ちになってみたり…いろんな感じ方ができる作品です。そして、タイトルの「虫の音」とはどういう意味なのでしょうか…?ぜひ、展示室でじっくりとかごのなかを覗いて、想像してみてくださいね。
今回の展覧会にあわせて、ミュージアムショップでは関連書籍やポストカードを販売しております。そのポストカードのなかにこの「虫の音」も登場していますので、展覧会をご覧になったあとは、ミュージアムショップへも足を運んでみてください!
今週の7日(土)14時からは、2回目のギャラリートークが開催されます。桜の見頃はそろそろ終盤ですが、椿の花はまだまだ楽しめます。春から次第に初夏へとむかう松花堂庭園へ、そして美術館へどうぞお越し下さいね。
◎平成30年春季展「藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」HP→こちら
藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-
松花堂美術館で開催する「平成30年春季展 藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」の特設ブログです。展覧会情報や作品紹介などを発信していきます。
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