今日はあいにくの雨模様でしたが、昭乗広場や内園では桜の蕾がふくらんできたり、早いものは咲き始めました。いよいよ、桜の季節が到来してきたようですね!
さて、松花堂庭園では赤・白・ピンクなどの椿が咲き誇り、とても華やかになってきていますが、美術館の展示室も春らしい柔らかな雰囲気に包まれております。今回の作品紹介では、”やきものの詩人”藤平伸の絵画作品をご紹介します。
詩情豊かな作品が印象的な藤平伸は、陶芸だけにとどまらず、書や絵画にも才能を発揮しました。今回の展覧会でも、書画を数点展示しており、いずれの作品も、見ているとほっとするような雰囲気のものばかりです。
今回取り上げた作品は「冬帽をかぶれば」(個人蔵)です。賛は藤平自作の句で、廊下展示にて一部をご紹介している画文集「風のままに」にも収録されています。
作品の右下には、船に乗り込み、旅に出ようとしている人の姿が描かれています。色づかいもにじみのある筆づかいも、やきもの作品にも見られるような柔らかさ・暖かさを醸し出しています。決して存在を主張するような絵ではありませんが、そこに込められた様々な思いは、作品の前に立つとじっくりと伝わってきます。
ぜひ、藤平伸の書画作品のあたたかさを感じてみてくださいね。
◎春季展「藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」HP→こちら
藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-
松花堂美術館で開催する「平成30年春季展 藤平伸 -やきものの詩人、茶陶に遊ぶ-」の特設ブログです。展覧会情報や作品紹介などを発信していきます。
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